伝統工芸:職人になるには

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いま、古を見直す私たちにとって、伝統工芸に携わる仕事ができたら、ある意味、とても自慢できることかもしれない。
第一、そんな仕事が好きな人にとっては、さらに魅力ある仕事になるかもしれません。
でも、周囲にそんな人がいない場合、どのような方法で、伝統工芸を身につけ、職人になればいいのか、皆目わからない人も多いのが実情です。
では、簡単に様々な伝統工芸への道をご紹介しましょう。

まずは、独学で伝統工芸の技を身につける方法です。
図書館の本からでも、作り方を学ぶ。ホームページなどから、材料や道具をそろえるなど、まずは日曜大工と同じですね。
マイペースでできるのがメリットですが、指導者がいないので、限界はいずれ出てくると思いますし、材料費もかなりかさむと思います。
或いは販売先を見つけるのが大変ですね。

では、さらに一歩進んで、体験教室に参加するのはいかがですか?
特産の伝統工芸には、ほとんどの場合、体験教室が設けられています。それを見つけることができれば、趣味であれ、いつの日にか仕事にするのであれ、よい経験ができるとおもいます。
教室で学ぶ場合は、順を追っての指導が無駄なく受けられますので、とても役に立つのです。
ここでの体験を元に、さらに自分流のアイディアなどを加えたり、先生とのつながりで販売先が見つかる場合もないわけではないでしょう。

ただし、どんなに環境を整えても、一番必要とされるのは本人のやる気です。
伝統工芸に限らないことですが、仕事というのは体で覚えることが大切なものです。
専門学校ではそこまで十分な対応は期待できないのですから、本人次第ということになるのです。
いつの日か職人と言われるようになるためには、自分のやる気だけは失せないように、地道な努力が必要ですね。

伝統工芸:弟子入り

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伝統工芸の技を身につけても、工房の場所探しから機械や材料をそろえて始めるのはなかなか大変なことです。
しかも販売ルートの開拓も必要になるわけですから、個人で仕事につなげるのはかなり大変だと思われます。
そこでお勧めするのが、わずかの給金でもいいから、自分が気に入った職人さんの居る工房やメーカーなどの求人に目を通し、求人がなくても出かけて行って、アドバイスなどを聞くのもいいのではないかと思います。

江戸時代から始まっている手工業や商業の分野での徒弟制度的な感覚で、訓練をさらに深めるのもいい方法です。
当時は10年単位で契約を交わし、親方の家に寝起きする形で、無報酬で仕事などの手伝いをしたのですが、今ではほとんど見られなくなりました。
でも、少なくとも住みこみではなく、通いのお弟子さんがいたというのは最近まで見られたのです。う
なぎ屋さんであれ、染色の仕事であれ、わずかのお小遣いをもらいながら、年季があけると、独立するので、その際には様々な援助が親方からもらえたと言います。

ですが、今では、この弟子入りという制度も難しくなったのにはわけがあります。
その第1は、不景気なので、職人仕事が減り、下仕事のために必要だった弟子が必要なくなってきたことがあります。
仕事が少ない時に、たとえ小遣いでも渡してまで仕事を頼むことが難しいこともあります。
或いは、現在残っている職人さんがほとんど高齢であるため、指導するのが大変だと言う問題もあります。

ですが、これらの問題は、考え方次第で、弟子入り希望者にはメリットとも言えるでしょう。
給金を期待しない、高齢の親方にせめて力仕事などでの手助けを覚悟するなどができれば、今の時代は古き良きものを大切にしようと願う若者がふえているのですから、ある意味で、職人さんの出番でもあるわけです。
先日、私は母親の古い桐たんすを修繕するために、東京墨田区の桐職人さんと連絡を取りました。
なんと、桐たんすを修繕したいと希望するお客さんが多く、非常に忙しいとのこと。
そして、出来上がったたんすを持ってきてくれたのは、おそらく70歳を超すお二人の職人さんでした。私ですら、弟子入りしたいと思ったほどでした。