岩手県の伝統工芸:南部紫根染(なんぶしこんぞめ)

岩手県の伝統工芸:南部紫根染の歴史

茜色はアカネという植物から、そして紫色はムラサキという植物からとった染料で染め上日本では親しまれてきた染色です。
このムラサキが南部地方に伝わり、発展していったものが南部紫根染で、南部地方で紫鎌倉時代以前のことでした。

平安時代は身分の高い者しか身につけてはいけない禁色として有名な紫ですが、鎌倉時は紫の縅の鎧を愛用したといわれています。
この頃から南部紫根染は南部地方に定着していたと考えていいでしょう。

江戸時代に入ると藩によって手厚く保護されたため、南部紫根染は大いに発展しました
しかし、明治時代になり、藩がなくなると当然のことながら保護も途絶え、そのせいか南部でも衰退し、
盛岡地方にはその技術を伝える者は途絶えてしまいました

岩手県の伝統工芸:南部紫根染の復興

南部紫根染の復興が開始されたのは大正5年のことです。
この年、紫根染を復興させるために県が力をいれ、紫根染の研究が始まりました。
秋田県にかろうじて残っていた技術を学び、更にオリジナルの技法を開発することで
復興は昭和に入ると、その伝統の素朴な柄だけでなく、多くの新しいデザインを生み出すことで更なる発展を遂げます。

岩手県の伝統工芸:南部紫根染の特徴

手作業で染め上げられる南部紫根染の特徴は、初夏に白い花をさかせる植物のムラサキの根からとった染料で染め上げた手作り故に出る染めのムラの美しさと、生まれる色の変化にあります。
そして、南部しぼりという手しぼりを施して染めるので、世界で一つのものができあがります
現在も長い時間大切に使い続けることによってその紫色の変化を楽しむことができるそありません。