滋賀県の伝統工芸:近江上布とは(おうみじょうふ)


近江上布は1977年に国の伝統的工芸品に指定された麻織物です。
近江上布は、「緯糸絣」と「経緯併用絣」の二種類あり
上布とは、細い麻糸を平織りしてできる、ざらざらした張りのある上等な麻織物を言いますが、近江上布はさらに上品な絣模様が特徴で、とくに経糸と緯糸を合わせて作られる「経緯併用絣」のものは最高級品です。

 滋賀県を代表する伝統工業のひとつですが、人気が高まるきっかけとなったのは京都の職人さんだったと言われていま鎌倉時代、現在の滋賀県の湖東地域を流れる宇曽川沿いで農業をしながら技術を伝えました。
 そして、全国に広げたのは近江商人です。伊勢商人、大阪商人と並んで日本三大商人として知られる近江商人は、他国し、この布と引き換えに現地の商品を買い付けました。

人気のほどは上々で、江戸時代ごろには彦根藩のほとんどの家で上布を織っていたといわれます。
現在でいう副業のように栄えたそうです。

近江上布の名声が一段と高まったのは1781年ごろからです。近江上布の職人は当時、麻の欠点だとされていたシワを逆「ちぢみ加工」を考え出したのです。
さらに染めの技術の向上も手伝って、従来の近江上布をうわまわる独自の高級織物として高い評価と人気を定着しました。

近江上布の技術・技法

1. 生平にあっては、次の技術又は技法により製織された生織物とすること。
 1-1. たて糸にはちょ麻糸を、よこ糸には「手うみ」の大麻糸を使用した平織りとすること。
 1-2. よこ糸に使用する糸は、水に浸すこと。
 1-3. 製織には、「いざり機」を用いること。
2. 絣織にあっては、次の技術又は技法により製織されたかすり織物とすること。
 2-1. 先染めの平織りとすること。
 2-2. かすり糸は、よこ糸又はたて糸及びよこ糸に使用すること。
 2-3. かすり糸のかすり及び耳印を手作業により柄合わせ及び耳合わせをし、かすり模様を織り出すこと。
 2-4. かすり糸の染色法は、「羽定規」を用いる「櫛押なせん」又は「型紙なせん」によること。
 2-5. しぼ出しをする場合には、「手もみ」によること。

引用:四季の美

近江上布発祥の地とされる愛知群には「近江上布伝統産業会館」があります。
伝統的な製品はもちろん、クッションやタペストリーなど現代的なグッズも展示されています。上質でぬくもりのあるインテリにも注目されています。

下の動画は、近江上布の里にある大西新之助商店さんの工場見学の様子や近江上布がどのように出来上がるかを詳しい動画になってます。