伝統農法とは
 一般的に、現在世界各国で栽培されている作物は、肥料を人工的に補給しなければ十分な生長・開花・結実をすることはできない。

一方で、各地で細々と先祖伝来の伝統的な農法で栽培されている作物は、生産量は必ずしも多くはないが、人工的な肥料をほとんど使用することなく生長・開花・結実することができる。このような伝統的な農法により栽培されている伝統的作物は、人工的な肥料や農薬の代わりに、様々な工夫によって病害虫の防除や生産性の向上を達成している。
例えば、焼畑農業は、森や林を焼き払うことにより、そこに生育していた植物に蓄えられていた栄養分(元素)を灰(無機肥料)の状態に変え、その栄養分(元素)をその後に栽培される作物の肥料にする伝統農法である。

また、輪作は、コムギと牧草、緑肥作物などのように異なる作物を交互に栽培することにより、病虫害の発生を抑えると同時に肥効成分の補充を行う農法である。
なお、同時に複数の異なる作物を栽培する混作は、土中(根深作物と根浅作物)や空中(草丈の高い作物と低い作物)の空間や肥効成分を使い分け、補完(マメ科植物の根粒菌による窒素の固定など)したり、さらに、急激な気候変動や病虫害による被害を最小限に食い止める危険分散の効果を持つ伝統農法である。

このように伝統農業・農法は、長い年月を経て人類が取得した知恵の積み重ねであり、人類にとって貴重な財産であるといえる。


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