群馬県の伝統野菜:下植木ねぎ(しもうえきねぎ)
下植木ねぎは200年以上も前から群馬県で栽培され続けてきた伝統野菜の一つです。
あまり大量に栽培を行わず大事に大事に育ててきたこの下植木ねぎは、
江戸時代に「最も美味しい葱」と高い評価を受けている品種のねぎです。
生産量もそこまで多くは無いという事であまり食べた事のないねぎかと思いますが、
鍋や煮物などにして使用すると甘味が増し煮崩れする事もありませんので
非常に美味しくいただく事が可能です。
しかし、生で食べれば身が固く辛味が多いので生で使用するときは、
主にそばなどの薬味に適しています。
ですので現在では大阪などの料亭で使われているほどの人気を誇っています。

 

下植木ねぎは一般的なねぎのように細長い外見はしておらず、
白い根の部分は20センチと短く、葉の部分も50センチ程度の
ねぎにしては可愛らしい外見をしております。
しかし土地開発や生産者の高齢化などの理由から
年間で生産されている下植木ねぎの量は20トン程度とされています。
さらにこの下植木ねぎは病気などに抵抗する力が弱いため、
非常に栽培するのが難しく植えた分と収穫する量に差が出てしまいます。
そういった理由からだんだんと生産量が落ちていき
いつしか絶滅してしまうのではないかと心配されています。
そんな時、地元の高校が下植木ねぎの絶滅を防ぐために
農家の方々と協力をして栽培を始めるようになりました。
現在では「下植木ねぎ研究班」というものを結成して、
どうすれば病気に耐えられるようになるのか、
という事やどのように行えば作業がしやすくなるか、という事を日々研究しているそうです。

埼玉の伝統野菜:埼玉青茄子

埼玉の青茄子は、明治時代に埼玉に伝えられたとされている。多く見られるような黒紫色の茄子とは異なり、着色されず、文字通りの青々とした鮮緑色でみずみずしさを感じる茄子である。かつては奈良漬用の茄子として広く栽培されていたが、現在では中山道沿線周辺の上尾市から深谷にかけてと、その他埼玉の一部地方が産地となっており、自家栽培、直売場などでしか姿を現さなくなった。そして現在の埼玉の地方伝統的な野菜としての位置づけがなされるようになる。基本的には生命力が強い植物だが、収穫時期が他の品種に比べて遅いことや、花びらが大きくカビ病が発生しやすいことから徐々に栽培する農家が減っていったとされている。

 

しかしながら青茄子は地元では根強い人気を持つ食材でもある。前述したように漬物としても重宝されていたが、味噌汁や、煮ものなどにも多く用いられ、昔からのこの地域の食卓を彩ってきた。実が締まりしっかりとした食感なのであらゆる料理法への適合性が見受けられる。地元ではとろとろ茄子とも呼ばれ、その味わいは庶民の食卓にずっしりと腰を据えた、何物にも代えがたいおふくろの味といったところか。

 

カレーに入れて味わうこともよし、オリーブオイルで炒めても良しと、茄子本来の順応性の高さと、みずみずしくしまりのある独特の味わいを持ち合わせて、今後は青茄子による新たな味覚の開拓も期待できるのではないだろうか。

群馬の伝統野菜:在来インゲン豆(ざいらいいんげん)

 

群馬県で栽培されている在来インゲン豆はうずら豆の一種であるが、もともと病気に弱く、また収量性が低いため、栽培する農家が少なく、長い間商品とて市場に出回ることがなかった。しかしながら味がほかのインゲン豆に比べて特に良いことから、特定の地域であくまでも自家用のものとして昔から、細々と栽培が続けられてきた。

 

インゲン豆自体は日本全国いたるところで手に入り、また世界各地でもあらゆる料理に利用されている。原産地は中南米で16世紀ごろにヨーロッパを経由して中国に伝わりそれが17世紀ごろに日本に伝わったとされている。中南米のラテンアメリカ諸国では重要なタンパク源として多く用いられ、ヨーロッパでもフランス料理やイタリア料理の煮込み料理に好んで使用されている。

 

日本ではインゲン豆の生産は北海道がその90パーセントを占めるが、在来インゲン豆に関しては群馬県の、特に南牧村が特産地として知られている。というのも、この地域では在来インゲン豆による村農業の振興活動が行われたからだ。

 

前述したような味わいが非常に良いのに、病弱で生産性も高くないことから、商品としては成り立ってこなかったが、近年の地産地消運動の高まりを受けて、この地域でも、在来インゲン豆をその対象にしようとしたのが始まりだ。そして一番の問題である病弱な点を、実証栽培を続けた結果、見事に抑えることに成功した。また利用方法も模索し、なかにはパンに使用するなどといった斬新な調理方法も検討された。元々の味わいはよく、また豆類で栄養価も高い、さらには世界各地で同系統の種が食されていることもあり、応用方法はその限りを知らず、今後地域の特産野菜として大きな期待が寄せられている。


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