和歌山の伝統野菜:田辺市のミカンジュース

 

伝統産業を守ろうとしても、農業自体が衰退している現在、農産物の伝統を守ることがとても難しいと言われています。ここで取り上げるのは和歌山県田辺市のミカン作りについてですが、この地も農地の宅地化が進み、新旧住民の対立さえ起きていたというのです。それが、地域の将来を見据えて、投資をしながらも新しい事業に取り組みだしたというのです。

 

地域は田辺市の上秋津地区ですが、農地の宅地化が進む中で、地域の住民すべてが参加する形で地域作りをしたわけです。その代表的なのは、それまでの様々な努力の結果、人口が増えてきたここでは学校の移転や増築が行われることになった時、老朽化した学校現場を解体することなく、グリーンツーリズムに活用するなどの事業が始まったことかと思います。

 

その後、宿泊施設と農家レストランの提携などが事業としておこなわれるようになったのですが、これらすべては、まちおこしの一環だとも言えるでしょう。ですが、私はこの地でまちおこしができたのは、伝統産業のミカン作りがあったからではないかと思うのです。和歌山のミカンと言えば、古くは全国に発信されているものでしたが、現在は、輸入品種が増え、どこのミカン農家さんも減収の一途をあゆんでいました。

 

ですが、このミカンから発案したのがジュースです。ミカンジュースはもちろんですが、バイキングにまで登場するスーズは30種類に及び、これらの開発をしたのが、「おれんちジュース倶楽部」という団体でした。農家レストランでの心のこもった料理と一緒に、くだものや野菜の新鮮なジュースは、おそらく日本各地でも珍しいバイキングではないでしょうか。

紀ノ川の川べりで

 

和歌山県と言えば、紀ノ川。一度も訪れたことがない和歌山県ですが、今では高齢の母の故郷であり、『紀ノ川』と言う有吉佐和子の長編小説も思い出す。時代背景が戦前からのものであるのは、当然今とは違うが、その頃からもしや、この紀ノ川の川べりでも、伝統野菜の走りがあったのではないかと、興味がそそられた。

 

 

和歌山市はその当時から、砂地が多く、これを利用した野菜の栽培が発達していたとのことだが、現在は、和歌山市の河西地区や布引地区では、ショウガ、大根、ニンジンなどの産地として昔から盛んな土地であったと知った。このような地域特有の野菜が生まれているけれど、これが伝統野菜として、わずかでも残っているのはうれしい話だと思う。

 

 

では、どんな野菜が伝統野菜というかと言えば、まずは、和歌山大根。首が青くなくて、全体が白い大根で、漬物用として古くから人気が高い。青首よりも漬物にした時、おいしいというのだ。

また、まびき菜と呼ばれる葉物は、大根の発芽の後に出てくる本葉の状態のもので、若芽であるので、お浸し、油いためのほかにも味噌汁の具として重宝される、これは、カイワレ大根とは違うところが要注意だとか。さらには、大きさ直径5センチ程度のゲンコベウスイカというのも面白い。

 

 

他の大根で、青身ダイコンというのもあるが、これは、青首が特徴で、小さな細身の大根である。12月末に収穫で、正月用の雑煮用に用いられるそうだ。また、まびき菜、和歌山ではま菜と呼ばれる紀州独特の葉っぱも、同じように正月用の雑煮やあえ物に使われることもあるとのこと。紀ノ川の河川敷のほんのわずかの土地で栽培されているものばかりだが、是非とも伝統野菜として残しておきたいものだと私は思う。

 

和歌山県の伝統野菜:青味大根(あおみだいこん)
青味大根は現在和歌山県で栽培が行われている、和歌山県の伝統野菜の一つです。
この青味大根がいつどのようにして誕生したのかという詳しい情報は分かっていませんが、「郡大根」という今は絶滅してしまって姿を見ることは出来ませんが、
その大根の変異種なのではないかといわれている品種の大根です。
また、この「郡大根」という野菜は江戸時代の頃に栽培されたとされる野菜なので、
予測ではありますがこの頃なんらかの理由で郡大根の変異種が現れ
次第にその変異種の方が栽培されるようになったのではないでしょうか?

 

青味大根の外見はとても頼りない形状で、
一般的に知られているようなある程度太くてしっかりとした外見で
ほどよく使いきれる長さというわけではありません。
青味大根の長さはだいたい12センチから15センチ程度で、
太さはせいぜい1センチから1.5センチ程度とされている、
「ひょろい」と言われてもおかしくはない外見の大根です。
また、成長段階で2回ほど曲がるので真っ直ぐ育つ事はないそうです。
そんな一目見ただけでは絶対に食べられるとは思えないような形をしている大根ですが
お吸い物やきゅうりの代用としてなくてはならない存在なのです。

 

さらにはご祝儀用などにも重宝されているのであまり「ひょろい」と馬鹿にしてはいけない野菜です。

現在は3戸の農家がこの青味大根を栽培しており、
11月頃から1月いっぱいまで青味大根の収穫が行われているとの事です。


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