和歌山の伝統野菜:田辺市のミカンジュース
伝統産業を守ろうとしても、農業自体が衰退している現在、農産物の伝統を守ることがとても難しいと言われています。ここで取り上げるのは和歌山県田辺市のミカン作りについてですが、この地も農地の宅地化が進み、新旧住民の対立さえ起きていたというのです。それが、地域の将来を見据えて、投資をしながらも新しい事業に取り組みだしたというのです。
地域は田辺市の上秋津地区ですが、農地の宅地化が進む中で、地域の住民すべてが参加する形で地域作りをしたわけです。その代表的なのは、それまでの様々な努力の結果、人口が増えてきたここでは学校の移転や増築が行われることになった時、老朽化した学校現場を解体することなく、グリーンツーリズムに活用するなどの事業が始まったことかと思います。
その後、宿泊施設と農家レストランの提携などが事業としておこなわれるようになったのですが、これらすべては、まちおこしの一環だとも言えるでしょう。ですが、私はこの地でまちおこしができたのは、伝統産業のミカン作りがあったからではないかと思うのです。和歌山のミカンと言えば、古くは全国に発信されているものでしたが、現在は、輸入品種が増え、どこのミカン農家さんも減収の一途をあゆんでいました。
ですが、このミカンから発案したのがジュースです。ミカンジュースはもちろんですが、バイキングにまで登場するスーズは30種類に及び、これらの開発をしたのが、「おれんちジュース倶楽部」という団体でした。農家レストランでの心のこもった料理と一緒に、くだものや野菜の新鮮なジュースは、おそらく日本各地でも珍しいバイキングではないでしょうか。